みんな仲間


人見知りはなぜ起こる? 人見知りだらけの座談会

私「人見知りなので、初対面の人と話すのが本当に面倒で」
知人「私も! 慣れない人と話すとき、緊張するんだよね」
私「ん? 私は緊張はしないなぁ」
知人「えっ、そうなの? 人見知りって緊張から起こるんだと思ってたのに……」

こんな会話を知人と交わしていた際、一口に"人見知り"と言っても、いろいろな種類があるのではないか、という仮説が生じました。そこで、「人見知りだけの座談会」を開催! それぞれの人見知りエピソードをもとに、人見知りの実態を探ってみました。



座談会を開催するにあたって、周囲の人見知りに多数声をかけたのですが、返ってくるのはいずれも「いや、人見知りなので、座談会の参加は勘弁してください」とのお答え。参加者集めの段階から、皆さん人見知りの名に恥じぬ行動を取ってくださいました。苦心の末、ようやく集まった人見知りの皆さまは、川井祐太さん(IT系/25歳)、本田綾さん(受付/24歳)、湯浅舞子さん(事務/27歳)の3名(※いずれも仮名)。3人とも初対面同士。待ち合わせ場所の駅前から、座談会会場に向かうまで、驚くほど会話がありませんでした。

■座談会開始 〜人見知り感たっぷりな開幕〜

――皆さん、人見知りということですが、何かとっておきの"人見知りエピソード"ってありますか?

一同「……」

――……えーと。今現在、もしかして人見知りしていますか?

本田綾さん(以下、本田)「あ、はい、ちょっと。こうやって沈黙が続くと焦っちゃいます」

湯浅舞子さん(以下、湯浅)「私も……沈黙はそんなに苦手ではないのですが、初対面の人が苦手なので、今人見知りしてます(笑)」

川井祐太さん(以下、川井)「……よく『人見知りだね』って……言われるんですが、自分ではそうは思わないですね……」

――えっ、川井さんはこの中で一番人見知りっぽい感じがしますが?(笑)

川井「……(苦笑)」

■他人に対して緊張する? しない?

――他人に対して緊張するから"人見知り"が起こるのと、そうでない人がいると思うのですが、それぞれどうでしょうか?

本田「私はすごく緊張します! 気を遣わなきゃと思って、頭が真っ白になります」

湯浅「緊張はしないですねー。どちらかというと"見ず知らずの他人と関わるのが面倒臭い"という感覚です。むしろ、"気を遣わなきゃ"ではなく、"気を遣うのが面倒"なのかも(笑)。でも、同じく人見知りの知人は、本田さんのように『相手に気を遣わなきゃ! と緊張して焦る』と言ってました」

川井「緊張しないです。基本的にしゃべらないです。別に人とコミュニケーションとらなくていい、と思ってます」

――……そ、そうですか。川井さんは、じゃあ別に友達はいらない、孤独でいい、ということですか?

川井「いや……そういうわけでは……」

■どの程度なら平気か。仕事が絡めば大丈夫? 人に道を聞ける?

――人それぞれ"人見知り度"が違うと思うのですが、どの程度なら平気でしょうか?

本田「仕事だったら平気です。というか、社会人になって慣れてきました。仕事中に人見知りしていられないですし。ただ、人に道はなるべく聞きたくないですし、大勢の集まるパーティも苦手。服を買うときにグイグイ話しかけてくる店員さんも困ります……」

湯浅「私も本田さんと同じです。平気なのは仕事が絡んだときだけ。パーティでは誰とも話さずにひたすらご飯を食べてますし。タクシーの運転手さんとも話したくない。やたら話しかけてくる美容師さんも苦手です」

――川井さんはどうですか?

川井「……どれもあんまり考えたこと、ないですね。人に道は聞けます。まぁ、パーティとかではあんまり人と話す気になれないですが。タクシーの運転手さんとも話すときは話します。ただ、あんまり人の話に興味がないので、聞いてないですが」

■人見知りを克服する努力

――克服するために何か工夫してることってありますか?

湯浅「うーん……あんまりないかも。もはや、人見知りな自分もそれはそれで個性、とか思っています」

本田「克服のための努力、と言えるか分からないですが、仕事で人と接することがリハビリになってるかもしれません。天気やニュースなど当たり障りのない話で会話をつなぐように頑張ってます」

川井「努力は、特にしてないです。する気もないですね。困るようなことも別にないですし。あんまり人と一緒にいるっていうのが好きでもないし、無理をしてまで交流を深めようとも思わない。自分と波長が合う人とだけ関わっています。そうでない人に対しては、適当に対応していますね」

人見知りの、人見知りによる、人見知りのための、いまいち盛り上がりに欠ける人見知り談義。この座談会を通して分かったことは、人見知りの原因として「気を遣いすぎてしまう」タイプと、「気を遣わない、気を遣おうとしない」タイプという両極端な性格であることです。座談会参加者の本田さんは前者で、気を遣いすぎてしまうがために、緊張してしまったり、無理して会話を進めようとしたり(その結果、上手に会話ができなくなる)してしまうタイプ。後者に当てはまる湯浅さんと川井さんは、そもそも"人見知り"である自分をよしとしています(川井さんに至っては自覚症状なし)。自分と仲良くなれそうな人とだけ関わるようにして、初対面の人と接するための無駄なエネルギーは使いません。その結果、黙っていることが多く、"人見知り"と認定されてしまいます。 

人見知りの皆さんは、いずれかに当てはまりましたか? 人見知りでない皆さまにおかれましては、人見知りの生態を理解することで、温かい目で見守っていただけますと幸いです。


完っっっ全に後者ですな。


気を遣わなきゃいけないと思うと頭が真っ白・・・そらー大変だなぁ。
でもそれは人見知りじゃない気がするけど。